色々な薬と瓶

低用量ピルで不正出血が起こる?

低用量ピルは現在、日本国内で処方されるものとしては特に一般的に普及したものとなりました。
ただこれは適当に使っても良いというものではなく、使用の際にはしっかりと注意事項を聞き、副作用が発生することもあるとして理解をしておかなくてはなりません。
そうした理解が出来ていないと、通常の薬理作用で発生することに対して不安を覚えてしまい、ストレスを感じることにもつながりかねないでしょう。
さて、この低用量ピルの副作用と言うところで注目しておきたいこととなるのが「不正出血」の存在です。
不正出血と言うのは月経が発生していないにもかかわらず性器から出血が発生するという状況を指すものですが、実は低用量ピルを服用している人、特に初めて服用を開始した人にはこうした副作用を感じる人が少なくありません。
ではどうして不正出血が発生するのかと言うと、まず原因として考えられるのが体調不良などによって成分が上手く体に吸収されていないことです。
低用量ピルは女性ホルモンを成分として含むホルモン剤であり、そこに含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンは女性の月経に対して非常に深く関係しています。
これらのホルモンが成分としてうまく吸収されないようになってしまうと、それによって身体のバランスが崩れ、不正出血に繋がるということがあるのです。
特に風邪を引いて下痢をしてしまっている場合は成分が上手く吸収されなくなりますから、これによって不正出血に繋がることがあります。
また初めて使用するという場合だと、月経とほぼ同時に服用を開始するため、月経の働きにブレーキがかかって出血量が減少し、完全に月経が終了するまで時間がかかるということがあります。
これは厳密に言うと完全な不正出血とは異なるのですが、状態としては不正出血に非常に近しいものであるため、副作用として訴える人が多いのです。
全体から見れば30%の人がこうした副作用を訴えている決して珍しいものではありませんから、あわてる必要はありません。
ただ問題になってくるのが、偶然ピルを服用したころになって別の病気の症状が出てきた場合です。
例えばクラミジアや淋菌と言った性感染症は不正出血を症状として呈する代表的なものですし、性交後に不正出血が見られるのであれば子宮頚がんの検査を行った方が良いと言えます。
不正出血は副作用として珍しいものでは無いとはいえ、それがあまりにも長期にわたって続く、別の体調不良が併発するといったような状態にあるのであれば、なるべく早い段階で婦人科を受診するようにしてください。

ピルを服用した際の思わぬメリット

ピルは妊娠回避率ほぼ100%の避妊薬で、世界的にも多くの女性が服用しています。
ピル服用の目的は避妊ですが、女性に嬉しい他の作用もあります。
ここではピル服用時の思わぬメリットを紹介します。
まずピルについてですが、ピルはエストロゲンとプロゲステロンの2種類の女性ホルモンの合剤です。
通常、女性のからだは脳の指令によってこれらのホルモンを分泌し、卵巣や子宮に働きかけ月経のリズムを形成します。
ただ、これらのホルモンがストレス等の影響で定期的にうまく分泌されないと月経周期は不安定になり、また分泌が低下すると肌荒れ等のトラブルの要因になります。
ピルは、この女性ホルモンを人為的に体内に取り入れるので、常に安定した適切なホルモン量を維持することができるのです。
この仕組みからピルの服用によるメリットはまず、月経周期が規則正しくなることです。
また適切なホルモン量は、月経痛や月経前症候群(下腹部痛、腰痛、イライラなど)を緩和する作用があります。
これらの症状に悩まされる女性は多く、ピル服用の大きなメリットといえるでしょう。
さらに女性ホルモンは美肌効果をもつと考えられています。
ニキビや肌荒れの改善、さらに体毛が薄くなるといった効果が期待されます。
その他には、女性特有の子宮がんや卵巣がんのリスクが低下するという研究報告もあります。
以上のようにピルは避妊効果だけでなく、女性にとって嬉しい様々な作用を持っています。

喫煙者の低用量ピル使用のリスク

低用量ピルとは、女性ホルモンの働きを利用した経口避妊薬であり、普通に使用していれば比較的安全とされています。
一般的な副作用としては、服用し始めた数日の吐き気、むかつき、頭痛などがありますが、数日経てば症状は緩和されます。
しかし、低用量ピルの使用は血栓症のリスクも僅かに上がるとされています。
特に、喫煙者の低用量ピル使用のリスクは、非喫煙者に比べ大幅に高まるという調査結果が出ています。
血栓症とは、頭や胸、腕や脚などの血管が詰まることによって酸素が運ばれなくなったり、乳酸が溜まるなどによって重篤な症状を引き起こす病気のことです。
10万人の女性が1年間に死亡するリスクは、低用量ピルを服用している非喫煙者を1とすると、喫煙者は167まで上昇します。
また、喫煙者の低用量ピルの服用のリスクは血栓だけではなく、心筋梗塞のリスクについても言えます。
ピルを服用中の高血圧症の女性は、高血圧症のない女性と比較して3倍程度のリスクがあり、さらに喫煙中の女性のリスクは10倍まで上昇するとされています。
また、脳梗塞との関係性も疑われています。
ピルを使用する喫煙女性は、非喫煙女性の2~3倍のリスクとなります。
さらに、脳出血のリスクも3倍程度まで上昇すると報告されています。
そのため、ピルの服用に際し、35歳以上で1日に15本以上の喫煙者はピルを服用してはいけない、15本未満の喫煙者も通常は使用を推奨できない、35歳未満の喫煙者は一般に使用できる、というガイドラインが設けられています。
総合的に判断すると、特に35歳以上の喫煙者の低用量ピル使用には、血栓症、心筋梗塞等の大きなリスクを伴うため、できるだけ使用を避けるか、喫煙をやめてからの服用をおすすめします。

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